Case studies お客さま事例のご紹介
玉川大学様 Tamagawa Academy & University
Solution ストレージ製品の最適提案と環境構築
Interviewee
玉川学園
総務部情報基盤システム課 課長
中村 順一 氏
Interview
マルチベンダーの強みを生かし、製品およびシステム構成を複数提案。
パフォーマンスを向上させつつ、10年先を見越して保守サービスを最適化。
システム導入のポイント
BEFORE
- 設計変更の度に発生する設定値変更、容量の追加などの作業依頼および費用が発生。
- メンテナンス作業を実施するために必要な学内の調整、情報を整理する手間が発生。
- ストレージ管理に専門スキルと複雑な操作が求められるため、業務の標準化が困難。
AFTER
- コストパフォーマンスに優れたオールフラッシュストレージを導入。
- 高い処理パフォーマンスにより業務効率化、職員満足度向上を実現。
- 運用管理業務を簡素化して担当者の作業負荷を低減。
- 障害発生時に原因箇所の視覚化が可能。
お客さまの課題・ご要望
保守満了を機にストレージ環境の刷新へ。
2020年夏に、それまで仮想サーバ環境とVDI環境の各々で使用していた2種類のストレージ製品が、ほぼ同じタイミングで保守満了を迎えることになっていました。
「そこで、少しの設計変更でも追加コストと手間、時間が発生していた従来のストレージ環境を刷新し、新たなストレージ製品を導入することを決定しました。」(中村氏)
アルファコンピュータからのご提案・解決方法
大学のニーズを的確にとらえ、3つの構成をご提案。
メーカーにこだわらず、大学側のニーズを的確にとらえた提案を行えるのはマルチベンダーであるアルファコンピュータの特長です。以下の基本構成をもとに、機能やアフターサービスなどの特徴の異なる3つの構成をご提案しました。
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基本構成
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マルチベンダーを活かしたストレージ製品・構成のご提案
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提案① - Tintri社:VMstoreシリーズで構成-
概要
オールフラッシュストレージ
製品の特徴
追加構成
なし
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提案② - HPE社:Nimble Storageシリーズで構成 -
概要
HDD+SSDのハイブリッドストレージ
製品の特徴
追加構成
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提案③ - Pure Storage社:FlashArrayシリーズで構成
概要
オールフラッシュストレージ
製品の特徴
機 能保 守コスト追加構成
※上位機種は将来的にリリースされるNAS機能を利用することを見越しての提案
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3つ提案の中から、最終的には提案③をご検討いただきました。
「Pure Storage社のストレージを選定した理由は、構築費用を予算内で収めつつ、オールフラッシュのためパフォーマンスが一番良いと感じたからです。また、今後の運用コストやリプレイスコスト、10年くらい使ったときのトータルコストを考えると格段にコストパフォーマンスが良かったですね。サポートも、アルファコンピュータ様や技術者がインターネット上で状況を把握できる、プロアクティブな保守がお願いできることが選定に至った要因の一つです。」(中村氏)
効果
パフォーマンス向上でエンドユーザも満足。長期的に見て運用コストも削減。
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利用のしやすさ
「FlashArray」は、管理面においては、各種設定を行う際に非常に操作がラクで、細かなチューニングも不要です。また障害検知など運用監視の面でも、Pure Storage社が無償で提供するクラウドベースの監視プラットフォーム「Pure1」を介して、アルファコンピュータやPure Storage社が稼働状況を常に把握できるので、大学側の監視工数を低減できました。
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パフォーマンスの向上
「ストレージ環境のパフォーマンスという観点からは、通常1ms以下の遅延という高いI/O性能を獲得できたことは、非常に大きなメリットです。たとえばVDI環境をモニタリングしていて、以前は始業時の朝8時30分と業務終了直後の17時30分頃には、システムからのレスポンスを3~4秒待たされるユーザが100名はいたと思われます。そのときにはExcelのファイルをアップロードするのにも1〜2分はかかっていたのではないでしょうか。それが今では一瞬なので、通常のPCでファイルを開くのと同等のパフォーマンスで利用できます。ユーザからの苦情も一切なくなりました。」(中村氏)
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工数・人的コストの削減
エンドユーザからの要求に応じたストレージ環境の設定変更作業も、学内職員だけで簡単に実施できるようになりました。
「直感的な管理用GUIが提供されているので、たとえば新たな仮想サーバ用のストレージエリアを追加するといった作業も、本学職員だけで簡単に行えるようになりました。以前のように製品メーカーの技術者をいちいち呼ぶ手間も、時間も、コストもなくなりました。」(中村氏) -
運用コストの削減
運用コスト低減の観点からは、Pure Storage社の提供するサブスクリプション型「永久保証」の保守サービスで、保守費用を最適化できました。3年に1回、システムを停止することなく、また性能を落とすこともなく、最新のコントローラに無料でアップグレードすることができるというサービスメニューを選んでいます。
さらに従来は仮想サーバ用とVDI用の2種類のストレージで計15Uだった筐体が、2系統を共に「FlashArray」に集約したことで6Uにまで小さくできます。これは省スペース化にも繋がるメリットですが、それ以上に消費電力の大幅な削減も期待できました。
「特に運用コストについては、これまでストレージ環境をリプレイスする5年ごとに特別予算を計上する必要がありましたが、サブスク型の保守サービスを採用して10年間利用すれば、経費を平準化できます。特別予算を計上して他業務の計画に影響を与える心配もなくなります。」(中村氏)
アルファコンピュータのサポート体制
構築にもサポートにも、
柔軟さとスピード感がある対応。
「他のベンダーさんやメーカーさんだと、なかなかコミュニケーションがとりにくいSEさんもいるのですが、アルファコンピュータ様は、今回、提案段階からSEの方が入ってくださって、私たちの意向を聞いたうえで構築に入ってくださり、少しイレギュラーなところがあったときも、柔軟にスピード感をもって対応していただけました。サポートについては、今のところ障害が起きていないのですが、何かあったときには構築の際のように柔軟かつスピード感をもった対応をしていただけるものと感じています。」(中村氏)
玉川大学様が描く、ICTの未来
ハイブリッド授業、オンデマンド教育のための
教育スキルの向上を目指す。
「情報の有効利用の一環として、教員のICTの質の向上、いわゆる教育スキルの向上をしていきたいと思っています。コロナ禍におけるオンライン授業を通して分かったのですが、教員によりICT活用の度合いに差がありました。今後、コロナが収束してもハイブリッド授業は増えると思いますし、オンデマンド教育も増えていくことでしょう。そうしたなかで、教育方法や教育のやり方を、大学側がある程度体系化して、そのスキルを先生方にプラスしていきたいと思っています。」(中村氏)
お客さまプロフィール
玉川大学様
トータルな人間性をはぐくむ「全人教育」を基盤に、幅広い学問領域を学べる8学部17学科で多彩な教育・研究を実践している。
教育機関としての特性を考慮し、学生をはじめとする情報システム利用者へのICTスキル支援などを通じてICTリテラシー向上に取り組む。
語学教育やICT教育の環境も充実しており、図書館、情報センター、博物館などの機能を統合したマルチメディアリソースセンターを情報化の拠点として、探究型のラーニングスキルの習得をサポートしている。